2007年12月09日

クリスマスマーケットの旅

師走に入って忙しくなりました。今年のクリスマス休暇は12月22日〜1月2日。この間職場は完全に閉まります。なので、現在通常業務&年末の締め&クリスマスカード書き(年賀状書きと同じですが、日本のように仕事がらみは印刷で済ますってこと、こちら社会ではあまり浸透していません。一枚一枚地道に手書きです)に追われています。それに加え、お勉強の方も、明後日学会で発表なんてしなくちゃいけなかったりして...ああ、ちゃんと準備しなくちゃだわ。

なのに、先週末+月曜に旧東ドイツのドレスデンへ行き、今週はクリスマス&忘年会なんかが毎日のように続き、やっと今日のんびりと机の前に座れた〜と思いきや、ブログが気になって気になってしょうがない。yas兄ぃだってあんなに忙しそうなのに更新したもんな。アタクシも見習わないと...とにんじんさんと同じく(?)現実逃避中のminiraです。こんにちは。

ところで、なぜ、この忙しい時期にドレスデンかっていうと、それは、ここが世界最古のクリスマスマーケットで有名なところだから。今が旬のスポットなのらよ。ってことは、いくら忙しくっても、今年は絶対見に行かないといけないの。だってほら、来年私はもうここにいないかもしれないんですもの。これは決して遊びではないの。使命なのらー!
...って、自らに強く言い聞かせ、行きたい所にどこにでも出没する私。(笑)

旧共産圏だから控えめなのでしょうかね。結構大きな都市なのに、ギラギラとしたイルミネーションがなくて、1434年から続くこの中世のマーケットは、金色の穏やかな明かりにつつまれておりました。クリスマス・ピラミッドなどの木のオブジェが多く、それらが暖かい明りに照らされて柔らかく光っているの。それを見ていたら、心がほっこりしましたよ。

くるくる〜♪
これ、世界一大きいクリスマス・ピラミッドだそうです。メリーゴーランドみたく、くるくると回っています。クリスマス・ピラミッドって、普通ろうそくを周りに立てて空気を熱っすることで上昇気流を作り、それをプロペラにあてて回してピラミッドも回すという仕組みになっているんですけど、これだけ大じかけになるとやはり電動でしたね。あ、でも昔は火でやっていたのかしら...どうなんだろう。
中にはかわいい木の人形が入っています。

ビール屋さんの上にも
クリスマス・ピラミッド&生楽団付きの木造ビアホールなんてのもありましたよ。もちろん、マーケットは食べ物も飲み物も充実していました。クレープとかじゃがいものお菓子、揚げパンなどの甘いものもあれば、ソーセージ、ホットドッグ、チーズも豊富。ビールもいいけど、グリューワイン(赤ワインにオレンジの皮とかシナモンのか入れて火にかけて作った、ホットワインのことです)で体を芯から温めるのもよし。何を口に入れても大満足のおいしさでした。


いたるところでクリスマスの飾りが売っています。私が気に入ったのは、木の小さな人形たち。ここでひそちゃんにお土産ゲットしました。(ビーズアクセのお返しねっ)さて、私はどんな人形を見つけたのでしょう。ひそちゃん、1月に会うときまでのお楽しみね〜♪


実は今回、クリスマスマーケットがメインだったので、私、あんまり他のことは調べて行かなかったの。マーケット見て、おいしいクリスマスシーズンの料理(カモとかガチョウとか)食べれればいいや〜ぐらいにしか始め考えていなかったんです。

でも、ドレスデンって、芸術関係もものすごく充実しているところだったのね。ここのオペラ座に所属しているドレスデン国立歌劇団はドイツ屈指の名門。ドイツに住む友人でもなかなかチケットが取れないということ。(先月末、日本公演していたようですね)
また、今回訪れたドレスデン美術館には、え〜、こんな有名な絵、ここにあったの〜?ってびっくりさせるものがいっぱいありました。

まずは、これ。
エンジェルくんたち
この天使の絵、よくポストカードとかペンケースとかしおりに使われていたりするじゃないですか。
この子たちのオリジナルの絵がどーんとあったんですよ。

ラファエロ「システィナのマドンナ」
ラファエロの「システィナのマドンナ」です。ほら、一番下に、天使君たちいるでしょ。私、今までこの絵の全景見たことなかったので感心しちゃいました。
そうか、だからこの天使たち目線が上向いているんだ〜。

そして、もうひとつ、私がとりわけ感動した絵は、これ。
あ、「チューリップ熱」の絵だ!
フェルメールです!それも、にんじんさんからのご推薦を受け、前回アムスへ行ったときに花子ちゃんから借りて一気読みした、あの「チューリップ熱」が書かれるきっかけになったんじゃないかと言われている、「窓辺で手紙を読む女」!

 ソフィアは窓辺で手紙を読んでいる。窓からさし込む光がその顔を照らしている。髪はうしろに引きつめているが、髪飾りに散りばめた小粒の真珠が光を反射して、地味な髪型に映えてきらめく。黒い胴着はビロードと銀の縞模様で、すみれ色の絹のドレスは白めのような光沢を帯びている。
 部屋の奥には木製のレールからタペストリーが掛かり、壁の影になった部分に絵が何枚かのぞいている。ベッドをぐるりと囲む緑色のビロードのカーテンは束ねてあるので、贅沢なベッドカバーが目に入る。部屋は穏やかな金色の光に満ちていた。 (デボラ・モガー 「チューリップ熱」より)


いやあ、何も考えずに美術館に入って、お気に入りの小説のもとになった絵に偶然出会うなんて、なんてラッキーなんでしょう!


ところで、どうりで街が美しいと思ったら、ドレスデンの旧市街は世界遺産に指定されているんですね。(そんなことも知らないで行ったのか、おい!って感じですが...)

世界遺産の街並み
実はこの街、第2次世界大戦中にイギリス軍に空爆で徹底的に破壊させられているんです。1945年2月、東京大空襲の1か月前に東京大空襲とほぼ同じ規模の空爆を受け(ドレスデンの方が若干規模が大きかったようです。連合軍の攻撃方法は対ドレスデン、対東京でそっくり同じだったらしいです)、一旦は全てを失った街なんですよ。(ドレスデン美術館の絵画は戦争のときはよその場所に避難していて無事だったそうですが)
戦後、この地は東ドイツとなり共産圏に組み込まれたことで経済が立ち遅れ、瓦礫の山がかなり長いこと放置されていたとのこと。復興のスピードが進んだのはベルリンの壁が崩壊した1989年以降。結構最近のことなんです。

それにしても、私が今までに訪れたワルシャワもドボルブニクもそうなのですが、戦争で一旦壊滅した美しい古都が、市民の強い意志で、寸分たがわず元の形に修復されて世界遺産に登録されるってところヨーロッパには結構多いんです。自分たちの元の姿を徹底的に取り戻すんだっていう、その意地と情熱、そして自尊心の強さ、すごいな。こういうところ、いい悪いは別にして、日本と大きく異なる点だと思います。

マイセンの壁
この壁はマイセンの磁器でできています。マイセンの磁器は1000℃ぐらいでも焼け落ちないので、この壁だけは戦火の飲まれても、ほぼ無傷で残ったのだそうです。(今回マイセンにも行ってきました。ドレスデンから各駅停車で40分のこところにあります。陶器はちと高すぎて買えなかったですが)

1517!
こちらはルター派プロテスタントの聖母教会。手前の銅像がルターさん。
中は↓。

あれ?偶像いるなぁ。
あれれ、プロテスタントは偶像崇拝禁止のはずなのに、祭壇に偶像がいますよ。
これはドレスデンは中世からかなり栄えていた都で、イタリアのカトリックの影響もだいぶ受けていていた(ドレスデンは、「エルベ川のフィレンチェ」と呼ばれていました)ことから、その名残でプロテスタント教会にも多少偶像が残ったってことなのでしょうか。どうなんでしょうかね。まあ、イタリア・スペインの教会より数はだいぶ控えめですが...

この教会も10年前まで廃墟でした。1996年から修復され、完成したのは2005年。

私、東京出身ですけど、東京大空襲のことは、かなり遠く薄れた過去の出来事というイメージで今までとらえていたんです。でも、ドレスデンの人々は、その頃の傷跡を、ほんの2年前までこんな街のど真中に生々しく抱えていたのですね...

ピアノ・マン
街の中にピアノ・マンがいました。寒いので手袋をして弾いていました。ピアノの音色が美しい街並みによく合っていましたよ。


ドレスデン、いろんなものがギュッとつまったいい街だったなぁ。


p.s.鈴木さん、この程度の記事じゃ、世界史の勉強にならなかったかな...
世界は広いから、世界史勉強するのってすごく大変。でも、ちょっとでも知識があると、どこ旅行するのも楽しいし、その知識をきっかけにしてもっと深い人間にとって大切な感覚も学べるような気がするんです。(ボキャ貧の私は、その感覚についてうまく表現できないんだけど...)
だから、きっと受験以外でもいつかその知識を活用できる場が来ると思うの。
がんばってね!
posted by minira at 01:12| ロンドン ☔| Comment(45) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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